Songs of Stars ④千の風になって

千の風になって

原詩 Do not stand at my grave and weep

訳詞・作曲 新井満

 

新井満さんは、作家、映像プロデューサー、歌手、作曲家と実にたくさんの才能を持った方で、電通に入社し環境映像の制作をする傍ら、文筆活動も行い、『尋ね人の時間』では芥川賞を受賞されています。

この曲が作られたのは、新井さんの故郷新潟のご友人が奥様をなくされたことがきっかけ。残されたご友人と子供たちのことを思うと通り一辺倒の言葉はかけられないと、黙ってうなだれるしかなかったところ、追悼文集の中に英語の原詩を発見し、これを自分流に訳してみよう、なおかつ翻訳した詩にメロディをつけたらどんなふうになるだろうと思い創作されました。少しでもご遺族の慰めになれば…。そうしてプライベートプレスを30枚ほど作ったのがきっかけなのだそうです。朝日新聞の「天声人語」に掲載されたのを機に、全国的に広がっていきました。

 

JR福知山線の脱線事故の追悼の際にもこの歌を流されたそうです。

「讃美歌をかけるとキリスト教徒の方は歓迎しても、他の宗派の方は「ちょっと」と言い、声明をかけるとまたほかの方は「ちょっと」と言う。結局「千の風になって」をかけたら皆さん納得した」といいます。

その理由を新井さんはこの詞のもつ「アニミズム」いあるといいます。どんなものにも、どんな生き物にも、あるいはどういう自然現象にもいのちが宿っている、という考えがアニミズムです。私たち日本人の言葉にとても素直に入ってくる魅力がこの歌にはあると思います。

 

所説ありますが、元の英語歌詞です↓

Do not stand at my grave and weep,
I am not there, I do not sleep.
I am in a thousand winds that blow,
I am the softly falling snow.
I am the gentle showers of rain,
I am the fields of ripening grain.
I am in the morning hush,
I am in the graceful rush
Of beautiful birds in circling flight,
I am the starshine of the night.
I am in the flowers that bloom,
I am in a quiet room.
I am in the birds that sing,
I am in each lovely thing.
Do not stand at my grave and cry,
I am not there. I do not die.

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