Brian Chapple

私が指揮をしているBridge Ensemble Tokyoでは今、イギリスの作曲家Brian Chappleの “Messa Brevis Exoniensis” を練習しています。ブライアン・チャプルについては邦語による情報が少ないので、ホームページ「Music Sales Classical」からBrian ChappleのShort Biography拙訳をご紹介したいと思います。拙い英語力から誤訳の可能性もございますので、何卒ご容赦願います。

ブライアン・チャプルは1945年生まれ。英国王立音楽院で学び、レノックス・バークリー(※1)に作曲、ハリー・アイザックスにピアノを師事した。1972年、《オーケストラのためのグリーン・アンド・プレザント》でBBC Monarchy 1000 Prizeを受賞し、ノーマン・デル・マー(※2)によってバースで初演され、1976年エルガー・ハワース(※3)が指揮するロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団によってパリでも演奏された。1976年のPromsで初演された《四つのピアノのためのスケルツォ》でも成功をおさめ、この作品はサンデー・タイムズ紙で「素晴らしく即興的で、大胆なコラージュ作品」と評された。

その後、数々のオーケストラや演奏団体と契約を結び、《Venus fly trap(ハエトリグサ)》がロンドン・シンフォニエッタに、《小交響曲》(1982)がロンドン・モーツァルト・プレイヤーに、《ジェレミアの嘆き》(1984)がBBCシンガーズに、《イン・メモリアム》(1989)がニュー・ロンドン・オーケストラによって初演された。

《Venus fly trap(ハエトリグサ)》は「とても悪賢く面白いスケルツォ」(『ミュージカル・タイムズ』紙)と評され、《イン・メモリアム》は「荘厳でありながら気分を高められる…深く感動的な記念碑的作品」(『ミュージカル・オピニオン』紙)と評された。

その他にも、ハイゲート合唱協会(Highgate Choral Society)の委嘱によって《カンティカ》(1978)と《マニフィカト》(1987)(「イマジネイティブでわくわくする」—『ミュージカル・オピニオン』紙)を作曲。また、1996年、セントポール大聖堂合唱隊によって、《ミサ・ブレビス》《見よ、キリストの十字架》《三位一体コミッション》が礼拝の中で初演された。

作品にはジャズとスウィングからの影響もみられ、《2台ピアノのためのバーレスク》《エボニーとアイボリー》《ピアノ協奏曲》などの作品は1979年グラスゴーにおける現代音楽祭「ムジカ・ノヴァ」で初演された。

CD音源としては、2008年1月にDivne Art labelから発表された、アンソニー・ゴールドストーン(※4)とキャロライン・クレモウによるピアノ作品集がある。このCDにはピアノ・デュオのための《バーレスク》(2005)、《ピアノ・ソナタ》(1986)、《バガテル集》(2005)、《レクイエム》(1991)、《A Bit of a Blow》(2005)が収録されている。

最近の作品では、オーケストラ作品として3つの宗教的な作品と3つの受難節のモテットがある。《ミサ・ブレヴィス》はアンドリュー・ミリントンとエクセター教会聖歌隊のために書かれ、2009年に初演された。

2016年、チャプルの《詩篇23》はウェルズ大聖堂における音楽祭new music wellsで初演された。

2011年、著名なオルガニスト、マーガレット・フィリップスにより《6つのバガテル》が初演され、同作品は2014年、レジェント・レコードからリリースされた。2012年、当時チャプルが招聘作曲家を務めていたエクソン・シンガーズ(※5)によってバックファースト修道院から《Safe where I cannot lie yet(私がまだ横たわることができない安全な場所)》が放送された。

チェスター・ミュージックは、チャプルの《Lazy Days, In The Pink》と《On The Cool Side : Swing’s The Thin》《Home and Dry》(2013)のピアノ曲を新たに出版部リストに加えた。

※1) Lennox Berkeley(1903-1989)オクスフォード大学マートンカレッジに学び、1927年パリに留学し、ナディア・ブーランジェに師事した。パリ時代にはプーランク、ミヨー、ルーセル、オネゲル、ストラヴィンスキーと交流をもった。1946年から1968年まで王立音楽アカデミーで教鞭をとり、ベンジャミン・ブリテンとも親交をもった。

※2)Norman René Del Mar(1919-1994)イギリスの指揮者、音楽学者。ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団に入団し、1947年に指揮者デビューを果たす。エルガー、ヴォーン・ウィリアムス、ブリテンなどを得意とする。音楽学者としてはリヒャルト・シュトラウスの権威。

※3)Elgar Howarth(1935-)イギリスの指揮者、作曲家、トランペット奏者。マンチェスター王立音楽院とマンチェスター大学の卒業生でなる「マンチェスター楽派」の一人。同楽派はポリテンポを多様する一方でトータル・セリエリズムからの影響は弱いとされる。作曲家なかにしあまねは同楽派のバードウィッスルに師事した。

※4)Anthony Goldstone イギリス出身のピアノ奏者。マンチェスター王立音楽院でデリック・ウィンドハムに師事し、マリア・クルチオの薫陶を受けた。Musicians of the Royal Exchangeを立ち上げ、夫人のキャロライン・クレモウとのピアノ・デュオをはじめとする室内楽の分野で活動した。

※5)1966年に創立された、ルネサンスから現代まで幅広いレパートリーを持つ合唱団。

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