2022.6.19 葛飾区合唱祭 アンサンブルかつこん 合唱指揮

葛飾区合唱連盟主催の合唱祭で、以前合唱指導にうかがっていたアンサンブルかつこんさんの指揮をさせていただきました。

合唱から声楽に入った自分としては、合唱人としての血が騒ぎました。思えばコロナ前、合唱団設立に向けてオリジナル曲を依頼したりしていました。コロナ禍で合唱活動のスタートは想定できなかったので完全にストップしていました。その間も東京純心大学で合唱音楽の授業を持ち、合唱とのご縁は途絶えずにいます。

今回、指揮をして改めて合唱、アンサンブルの面白さを感じました。プロではないからこそ込められる音楽への思い。アマチュアならではの音楽と生活との距離感。

仕事として音楽と関わる前に、最高のアマチュアでいたいという、活動を始めた頃の初心を思い出させていただきました。

今回指揮したのは

やなせたかし作詞 木下牧子作曲〈さびしいカシの木〉

小田切清光作詞 鈴木憲夫作曲〈ほほえみ〉

の二曲。

先日出演した《本能寺が燃える》の演出家、西川千雅氏から、日本的な身体表現には身体の中にある「緊張関係」が大切であると教わりました。例えば、手を上げる動作一つでも、ただ上げるだけではなく、肩甲骨のあたりを下げる意識をもって初めて成立するということ。

身体表現だけでなく芝居の中でも、相手と自分、観客と自分、過去の自分と今の自分…などの間にある緊張関係を作ることが大切だということも学びました。

であるならば音楽表現でも!!と思い、今回の二曲に取り組みました。

《ほほえみ》では、別れの寂しさと再会への希望。《さびしいカシの木》では、希望を持つこと、祈ることと、その孤独。

どちらの曲も寂しさと希望との間にある緊張関係から楽譜を読んでみました。合唱曲ならではの、誰もが共感できるメッセージ。そこに歌うための表現を施していく作業。短い指導期間ではありましたが、かつこんの皆様との再会もありとても幸せな時間でした。

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